思いがけないトラブルも……新築一戸建ての「隣地との境界トラブル事例」
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新築一戸建てを建てる際に「ちょっと心配なこと」として挙げられるご近所トラブル。
今回はそんなご近所トラブルのなかでも、お隣さんと「境界が接しているからこそ起こるトラブル」をピックアップして紹介します。
長く同じ生活環境を共有することになる「お隣さん」とのトラブルの芽は、できるだけ事前に摘んでおきたいもの。少しの配慮で大きなトラブルが回避できるかもしれません!
一戸建てを建てた先輩たちが経験した「ご近所トラブル」に少し脚色して、分かりやすくお届けしています!
新築工事の事前ご挨拶での失敗
建築条件なしの分譲土地を購入しました。以前は1軒の古い民家が建っていて、それを更地にして4戸分に分譲した土地です。広さはそれぞれ30坪弱と若干狭くなりますが、人気エリアの住宅地だったのであっという間に完売したそうです。
ウチは土地を購入してからじっくり建築士さんを選んだので、他の3戸よりも工事開始が遅くなりました。その間、他の3戸の方々にウチの土地を「駐車スペースや資材置き場として使いたい」とお願いされ、快くお貸ししたので、仲よくなるきっかけを作ることができました。
トラブルになってしまったのは分譲3戸のお隣さんでなく、古くから住んでいらっしゃるお隣さんです。家の配置をするうえで、採光の都合で古くから住んでいらっしゃるお宅側にギリギリまで寄せて、分譲のお宅側に余裕を持たせることになりました。すると、外壁は境界線から50cmになってしまいました。
そこまでは問題がなかったのですが工事をする際、施工会社が足場を組むために勝手にお隣さんの敷地に入ったり、カバーがはみ出たり、ゴミを落としたりすることがあったそうです。
土地を購入した際に一度ご挨拶はしたものの、その後「いつ工事が始まるのか」「どんな工事になるのか」といった説明はしていませんでした。施工会社も特に工事について伝えていなかったようです。
結局、古くから住んでいらっしゃるお隣さんから「前の家の取り壊しから4軒分の建築が次々に始まり、長いこと工事の騒音で迷惑をかけられたのに、直接の隣からは挨拶もないうえ、工事で実際に迷惑がかかりました。今後、一切こちらの敷地にはみ出さないでください。メンテナンス等を行うことがあっても敷地を貸すことはありません、お付き合いもご遠慮します。」と言われてしまいました。
お隣さんへの「報告」「連絡」「相談」は丁寧にすべきだった、と反省しています。
エアコンの室外機の設置場所でトラブル
無事に上物が完成し、あとは外構や照明、エアコンなどの取り付けや造り付け家具の最終調整だけ! というタイミングで、思いもよらないトラブルが起こりました。
問題になったのはエアコンの室外機の設置場所です。25畳のLDKと4.5畳の和室の両方に使うエアコンだったため、室外機もそれなりに大きくなってしまいましたが、業務用というわけではありません。
リビングは掃き出し窓。そしてテラスにつながっていたので、エアコンの業者さんが配管を隣の家との境界側まで伸ばし、通路に置くようにしてくれました。
しかし、それを見たお隣さんが工事業者さんに「ウチはこちら側に窓がある。音もうるさいし熱気もくるので、こちらに向けて室外機を置かないで」と声をかけてきたのです。
「今の室外機は昔と違って音も熱もほとんど出ませんよ」と説明しても「ウチはほとんどエアコンをつけないから困る」の一点張り。最初から揉めるのも嫌だったので結局、庭側に室外機を置くことにしました。
庭側だと床置きではなく外壁に室外機を取り付けることになり、値段もあがってしまいました。次にエアコンを入れ替えするときはどうしようか悩みます。
寝室の窓の向こうが通路だった
わが家は2階がリビング、1階の個室を寝室にしていて、寝室の窓側がお隣さんとの境界になっています。
うちは生活のリズムが一般的なのですが、お隣さんがものすごく早起きなんです。なぜそれが分かるかと言うと、お隣さんの敷地境界は細い通路になっていて、なぜか毎朝5時前に出歩いているからです。
新聞や牛乳を取ったり、ゴミを出したり……何往復かしていますね。しかも防犯用の音の出る玉砂利を敷き詰めているので、歩くと大きな音でジャリジャリ響くんです!
こちらはすっかり寝不足。困っていることを伝えていいのか悩み中です。
フェンスを高くしたら文句を言われた
プライバシー重視で家づくりを考えているわが家。でも、庭はリビングからしっかり見渡したいし、日当たりもよくしたいと考えていました。
そのためにはクローズ外構でしっかり囲うのが手っ取り早いのですが、家づくりに相当な時間が取られてしまい、外構を同時に検討することができませんでした。
結局、入居して1年後くらいに外構業者さんを決めて工事をすることにしましたが、工事まで隣家との境界に建てていたのは壁ではなく、簡易なブロックとワイヤーでできた腰高くらいの柵でした。
庭でのんびりガーデニングやお茶をしたいけれど、お隣さんは我が家側に洗濯物を干すので、お互い同時に庭に出るとバッチリ目が合ってしまう状態。そこで、完全に視界を遮る高めのウッドフェンスを柵の内側に建てることにしました。
すると、お隣さんに妻が「せっかく2つの庭合わせて広々した感じだったのに、いきなり高い柵なんか立ってびっくりしちゃった。借景できる方がお互いよかったと思いません? 」と言われたそうです。
そんなこと、思っていても相手に言いますか? 途中で追加するのではなく、最初から作っておけばよかったです。
窓や網戸を静かにしめてほしいだけなのに……
お隣さんの窓や網戸、雨戸の開け閉めがものすごくうるさいです。力いっぱい「ピシャ! 」というか「ガシャーー! 」と響きます。
気候が良く、エアコンを使わずに窓を開けているときだと、びっくりするくらい響きますし、お昼寝をしている子どもが目を覚ますレベルです。
一度、子どもが産まれた際「泣き声などでご迷惑おかけするかもしれません。窓の開閉音が気になったりしていませんか? 」と遠回しにお話してみたものの「全然気になりませんよー!! 」と明るく言われてしまいました。
「静かに閉めてほしい」と、どうやってお伝えすればよいでしょうね……。
解決策を探したいときは
新築一戸建てでの「隣家との境界線に関わるトラブル」をお届けしました。
自分では思いもかけなかったことが気になったり、逆に相手の「気になるポイント」が全く理解できなかったりというケースが多いようです。
ご近所との丁度良い距離感を維持するためにも、トラブル状態が長引かないように、お互い「丁寧な挨拶」と「事前の相談・報告」を意識していきたいですね!