分譲住宅とは?分譲住宅が安い理由や価格を抑える方法と注意点を紹介
分譲住宅の安さにはつい目を引かれてしまいますよね。でも、「材料の質が悪いのでは?」「手抜き箇所があるんじゃない?」と不安も感じていませんか?
分譲住宅の安さには秘密があり、「注文住宅より質が悪い」という訳ではありません。ただし、建築済みだからこその注意は必要です。 今回は、分譲住宅が安い本当の理由や、分譲住宅の購入で失敗しないための注意点などを解説します。
分譲住宅とは?
分譲住宅とは、不動産会社やハウスメーカーが購入した土地を分割して、複数の住宅を建てて販売される家を指します。
買い手にとっては、価格の安さに加えて、実際の日当たりや設備の使い勝手などを購入前に確認できるのもメリットです。その一方で、間取りや外観デザインが決まっているものが多いため、好みに合った間取りや内装に変更できないカスタマイズ性の弱さがネックになる場合もあります。
分譲住宅と注文住宅どっちがいいの!?メリット・デメリットを徹底比較!
分譲住宅が安い理由
分譲住宅が安い理由のほとんどは、数棟まとめて建築するからこそのスケールメリットです。詳しく見ていきましょう。
分譲住宅の諸費用について|購入前に発生する手付金など詳しく解説
分譲住宅を購入する際の注意点~購入の流れや資金計画についても解説~
土地の価格を抑えられるから
分譲住宅を建てる際は、ハウスメーカーなどが複数の住宅を建てられる大きな土地を購入し、後から分割します。
大きすぎる土地は売りにくいため相場より安く仕入れられるケースが多く、一軒分ごとに購入するよりも土地の取得価格が抑えられます。
建築費用を抑えられるから
分譲住宅は、複数の住宅を近いデザインや同じ設備で建てます。建築資材や設備を大量に発注することで、1個当たりの単価が下がり建築費用が抑えられます。
また、近年では分譲住宅業者の大規模化が進んでいます。近隣で建設予定の分譲住宅分も合わせて購入する、資材を自社生産するなどのケースも増え、低価格化がさらに進んでいます。
設計を規格化しているから
分譲住宅の間取りは規格化されていることが一般的です。設計を規格化すると、資材は工場でプレカットできるようになり、物件ごとに詳細な打ち合わせをする必要もなくなります。効率的に建設できる体制によって資材費の無駄や設計コストも抑えられるのです。
人件費を抑えられるから
設計や施工が統一されれば、設計や工場、現場での工数を減らして職人の稼働日数を削減できます。また、設計とのズレや作業ミスなどを確認する施工管理の手間も減るため、人件費が大幅に抑えられます。
スケールメリット以外の理由もある
市場競争の激しさが増している分譲住宅では、スケールメリット以外にも安さの理由があります。
・住宅展示場を用意せずに広告・販売コストを抑える
・他社より選ばれるための低価格設計
・売れ残りによる値引き
低価格で販売するために、最低限レベルの資材や設備で建て、オプション料金で変更可能としている分譲住宅もあります。その物件ごとに安さの背景を知って、メリット・デメリットを検討することが重要です。
分譲住宅を安く購入する方法
もともとお得な分譲住宅ですが、さらに賢く購入する方法をご紹介します。
物件情報を集めて相場を知る
購入する物件がお得か判断するには、多くの物件を見て相場を知ることが大切です。
インターネットでたくさんの物件情報を見るのもいいですが、できれば現地に足を運んで内見した方がより相場観が身に付きます。内見する際は、周辺環境や設備・竣工時期・間取りなどをチェックするといいでしょう。
いくつかの物件で比較検討する
気に入った物件が見つかってもすぐに決めずに、他の物件も内見して必ず比較しましょう。「他の物件よりも立地が良いのに価格が安い」「価格は同じくらいなのに設備のレベルが明らかに低い」など、細かい部分の判断ができるようになります。
住宅ローンの金利を抑える
住宅ローンはできるだけ金利が安い金融機関を選びましょう。数千万円の資金を長期間借りるため、金利が少し違うだけで総返済額に100万円以上の差が出ます。複数審査や一括査定サイトなどで調べて比較しましょう。
住宅ローンの金利は今後どうなる?日銀の金融政策が与える影響を解説
補助金・減税などのサポート制度を活用する
国や多くの自治体では住宅購入をサポートする制度を用意しています。条件が合えば補助金や減税が受けられるので、分譲住宅を購入するときはチェックしましょう。
<住宅購入のサポート制度の例>
・住宅ローン減税
住宅ローン減税はいつまでに利用すべき?延長された期間や要件などを解説
・こどもエコすまい支援事業
・ZEH支援事業
※上記は2023年3月現在の内容です。ご利用の際は各団体の最新情報をご確認下さい。
自治体の補助金制度で新築の購入がお得に?補助金制度の種類も紹介
分譲住宅を安く購入する時の注意点
分譲住宅が安い理由の多くは企業努力によるものなので、基本的に大きな心配はいりません。しかし、一生ものの大きな買い物として購入前の確認はしっかりと行いましょう。分譲住宅を購入する際の注意点を解説します。
不具合や傷を確認して補修を依頼する
外壁の損傷、フローリングや壁紙の傷や汚れ、ドアや窓の開け閉め、水漏れの形跡なども細かくチェックして、必要に応じて補修を依頼しましょう。多くの内見者が訪れる分譲住宅では、新築でもすでに建具の不具合や傷が発生しているケースがあります。
粗悪な資材やひび割れなど施工自体に不安な箇所があれば、ホームインスペクション(住宅診断)を依頼すると安心です。
建物の強度を確認する
分譲住宅も注文住宅と同じ耐震基準や強度が求められるため、信頼できるメーカーの設計・施工であれば、それほど心配はいらないのが一般的です。しかし、万一の時に後悔しないために、耐震等級や住宅性能評価書、建築工法、基礎を自分の目できちんと確認しましょう。
耐震等級2~3を取得している住宅やツーバイフォー工法は耐震性が高いと言われています。一方、基礎の0.3mm以上のヒビ割れは腐食の原因になります。
土地の地盤を見極める
耐震性が高い住宅を購入しても、軟弱な地盤に建っていると地震が発生した際に、大きな被害を受ける可能性があります。
自治体のハザードマップや液状化マップ、ハウスメーカーの地盤調査報告書などを事前に確認し、必要な対策がされているか確認しましょう。
地盤調査報告書で土地の改良が必要とされた場合、地盤改良を行った報告書も作成されているため、併せて確認するといいでしょう。
オプションの範囲を確認する
分譲住宅は販売価格の抑えやカスタマイズ性を上げるために、オプション形式が多く見受けられます。カーテンレールやカーポートなど必需品にオプション料金が発生する場合もあるので範囲と価格の確認は必須です。
分譲住宅のおすすめオプションは?種類や選び方のポイントを解説
アフターフォローの内容を確認する
住宅には、実際に住んで使用してから見つかる不具合もあります。購入後の保障期間と内容も事前に見ておきましょう。分譲住宅は10年間の保証が付いているケースが多いようですが、具体的な保証内容とアフターフォローの請負主・定期点検の頻度についても確認が必要です。
まとめ
分譲住宅が安い主な理由は、ハウスメーカーなどが大きな土地を購入し、数棟まとめて建てることによるスケールメリットで費用が抑えられるからです。また、設計や資材の規格化や自社製造などの企業努力も盛んで、質の良い住宅が低価格で提供されるようになりました。
さらに、インターネットや内見で他の分譲住宅の情報を集めて相場を把握する他、低金利の住宅ローン選びや国や自治体の補助金もチェックするのも、分譲住宅をお得に購入するポイントです。
ただし、分譲住宅は安さばかりを重視すると、思わぬ出費につながるケースもあります。オプション範囲、耐震強度や地盤、傷や不具合のチェック、保証内容まで忘れずに確認しましょう。
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