注文住宅・新築一戸建てで後悔したこと~土間編~
古い京町屋や古民家などで、履物を履いたままかまどを使う台所や、広々とした玄関のイメージのまま……という方も少なくない土間。
実は、最近「建物内を土足で使える新しい生活の形」として土間は脚光を浴びており、各ハウスメーカーも「土間」を設備のひとつとしてPRしている物件を売りにしたタイプの図面も用意されています。
古くて新しい「土間」はまだまだ「建ててみたリアルな声」を聞くことが難しい設備ですが、「新築一戸建て建築にまつわるちょっとした後悔」の土間編をお届けします!
土間スペースがある分、置ける家具に制約がある
リビングに隣接した土間スペースがあります。土間といっても、テラコッタ風のタイルのような質感で、インテリアとしては屋内が雰囲気はあります。もともとアウトドア好きで、土間スペースからひと続きにしたテラススペースとつなげてアウトドアリビングの延長のように使えたらいいなと考えました。ちょっとしたサンルームのようなイメージでしょうか。全体的には満足しているものの、ひとつだけ想定していなかったことが……。それは、「家具が置きにくい」ということ。
基本的に収納家具を置きたいとは思っていなかったのですが、やはり暮らし始めると日常のこまごましたものをリビング近くに置きたくなってしまって……。土間があるということは、そのぶんフローリング部分に「壁」がないということなんですよね。室内土間を検討している場合は、収納スペースをしっかり検討した方がよいと思います。
(Aさん・ハウスメーカーで注文住宅を建てて3年)
結局土間以外のスペースも汚れやすい

京町屋のような、玄関から続く長い土間空間に憧れてお願いしました。子どもがまだ小さいので、たとえば三輪車で遊んだり、水遊びをしたり、簡易砂場を置いてもいいし、ベビーカーもそのまま置いておけるし……。子どもが大きくなっても、縄跳びもできるし、汚れた外遊び用品を持って帰ってきても気にならないし……。
上の子がとにかくやんちゃだったので、家の中で汚れを気にせず体が動かせる場所があるのもいいよね! と押し切りました。子どもが使うあれこれがあって、私の憧れの京町屋風インテリアにはまだほど遠い状態ですが、子どもは十分活用してくれています。
誤算は「家の中に外のものを持ち込むと、結局土間スペース以外も汚れる」ということですね……。たとえば、土埃が付いたままのグローブ、砂遊びセットが土間にあって、それで子どもが遊ぶと、結局フローリングにも入ってきちゃうんです。私がもっと掃除をマメにすればいい話かもしれませんけど!
(Bさん・地元工務店で戸建て建築後12年)
冬の底冷えが辛い
昔の縁側のような雰囲気のスペースを作りたいけれど、縁側だと天気が悪ければ使えないし、防犯面でも気になるし……と思っていたら、建築士さんに「土間リビング」を提案されました。
玄関から続き土間、そこからリビングの横の部分にL字に土間スペースがあります。確かに屋内に縁側があるような雰囲気だし、子どもの友達が遊びに来ても気軽に家に入ってもらえます。ご近所のママ友が遊びに来ても、みんな褒めてくれて大満足でした。
ひとつだけに気なるのが冬。そもそも土間スペースも含めて20畳程度で、そんなに広いわけではありません。夏は十分空調が効きます。なので、そんなに心配していなかったのですが冬はやっぱりコンクリートの床から寒さが上がってくる感じがしますね……。土間との仕切り、今からでもつけた方がいいか迷っています。
(Cさん・自宅を全面リフォーム後2年)
最初の目的の自転車に飽きたら使い道がない

ロードバイクが趣味でした。多いときは3台の自転車を所有して、週末になると工具で自転車をいじるのが楽しみで。ロードバイクは盗難の危険性も高く、そもそも高額なものなので、絶対に家の外に駐輪なんてできません。
3台のロードバイクを置いておくためにインナーガレージのような土間スペースを作ってもらいました。予算の関係でそこまで大きなスペースにはできなかったので、駐車場としては使えません(そもそも出入口が普通の扉なので、絶対に車は入れられないのですが)。
安心してロードバイクも保管できるし、いろんな作業をするのにも便利だし、うれしかったのですが……ある日、自転車運転中に転倒し怪我をしたことをきっかけに自転車に乗らなくなってしまいました。一度離れるとあっという間に興味をなくしてしまって……。自転車は知人に譲りましたが、後に残ったインナーガレージの使い道がありません。
(Dさん・建築事務所で住宅建築後5年)
土間を取り入れるときは、バランスを重視して!
いかがでしたでしょうか。家の中と外の中間のような存在の土間。コンクリートの打ちっ放しだけでなく、暖かみのあるタイル風のデザインや、漆喰風の塗装までデザインも豊富になってきました。
インテリア性と実用性のバランスを上手にとって、使い勝手のよい土間を検討する時に役立ててくださいね。
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