ウォークインクローゼット、つくってよかった派・イマイチ派の意見を聞きました!
一戸建て・注文住宅の人気の設備について、「よかった点」「イマイチだった点」の両方を聞いて、家づくりの際に、わが家ではどうだろう?と想像する参考にしてもらいたい!
今回は、賃貸派にはあこがれの収納「ウォークインクローゼット」編です!
ウォークインクローゼットってどんなもの?
マンションでも一戸建てでも、賃貸ではなかなかお目にかかれないウォークインクローゼット。豊富な収納力で、「注文住宅を買うなら絶対にウォークインクローゼットをつける!」と決めている方も多いのではないでしょうか?
実はウォークインクローゼットには広さや高さ、通風口、採光などに明確な決まりはありません。
人が歩いて出入りできさえすれば、ほんの押し入れ程度のスペースから、海外ドラマに出てくるようなラグジュアリーなタイプまで、すべて「ウォークインクローゼット」です。
そんなウォークインクローゼットですが、実際にお家に取り入れるとなると、どんなことを気をつけなくてはいけないのでしょうか?
ウォークインクローゼットのメリット・デメリット
一見、オシャレで便利! と思えるウォークインクローゼットですが、先輩たちの体験談を読んでいたくとわかる通り(これは記事の後半で!)、メリット・デメリットがあります。収納の場所というだけでなく、毎日使う空間としてどんな特徴があるのか、一度おさらいしてみましょう!
ウォークインクローゼットのメリット
洋服選びが楽に!クローゼット内での着替えも
ウォークインクローゼットでは、中に入って洋服を選ぶことができるので、その場でコーディネートを選んで着替えることができます。また、洋服もハンガーで並べるなど、一見して分かるように収納すれば、コーディネートを考えるのもラクになりますね♪
大きな荷物の収納が可能
ウォークインクローゼットの魅力は、やはりその収納力! スーツケースなどの大きなものは、どこにしまおうか迷いがち……そんな悩みも、ウォークインクローゼットなら吹き飛ばしてくれます。
ウォークインクローゼットのデメリット
通路がデッドスペースになってしまう
ウォークインクローゼットを作る際に念頭に置いていただきたいのは、収納するだけのスペースではないということ。ウォークインクローゼットには、人が出入りする通路となる部分が必要なためにデッドスペースがうまれてしまいます。
自然光を取り入れにくい
衣服が日焼けしてしまうことを考えると、窓をつけるのは難しいかも。照明を取り付ければ、明るさの問題はクリア ……かもしれませんが、自然光と照明では、洋服の家は若干異なってしまいますよね。オシャレな方は、少し不満に感じてしまうかもしれません……。
ハンガーを使わない人は不便
ウォークインクローゼットでの衣服の収納は、ハンガーとなります。洋服を畳むのが面倒だなぁ……という方にはピッタリですが、洋服の型崩れが気になって掛けっぱなしは嫌という方には向いていないかもしれません。
湿気がたまりやすいので対策が必須!
間取りの都合で部屋の隅に作られることが多いために、風通しが悪く、湿気がたまりやすい場所になりがち。
梅雨などの湿気が気になる季節は、サーキュレーターなどで空気の通り道をつくる、除湿剤を設置するなどの対策をしなくてはいけません。また、一度着たスーツなどのなかなか洗わない衣服を、すぐにクローゼットに戻すのも禁物。袖を通した衣類は、汗や外の湿気などの水分を含んでいるため、陰干しをしてからしまうようにしてください。
もしも、スペースがあるとモノが増えていってしまう……というお宅は、あえて収納をオープンスペースにして湿気の心配いらず! にするというのもアリかもしれません。
そんなウォークインクローゼットのメリット・デメリットを確認した上で、ウォークインクローゼットを取り入れてみてどうだったのか、家づくりの先輩たちの意見をご紹介!
どうやら満足と不満の境目は、「何をいれるか考えていました?」という点にあるようで……。
まずは「良かった!」派からのご意見をどうぞ。
ウォークインクローゼットを一階に作ったら、家事動線が劇的短縮!
普通の収納にしても、ウォークインクローゼットにしても、各居室についているのが普通ですよね。賃貸で狭い2DKに暮らしていたときは、幅90cmくらいの小さい収納があるだけで、とても荷物なんか収まりませんでした。
苦肉の策で、玄関入ってすぐ右手の4.5畳の北の部屋に通販で買った押し入れの大きさのパイプハンガーを入れて、その部屋を「ウォークインクローゼット」のように使っていました。それが結構便利だったんです。
花粉症の時期にコートをリビングや寝室まで持ち込まなくてもいいし、居室として使っていないからまだ洗濯しないニットなんかをかごにざっくり入れておいても気にならない。部屋としては狭いけれど、クローゼットとしては大きいから、新聞ストックや宅配便荷物の一時置きが玄関のそばに置けたのも便利でした。
2年住んで、この機能は一戸建てを建てた時もキープしたい!と思って、一階の入り口横の部屋をウォークインクローゼットに、各個室の収納はなくして広くしてもらいました。通販のパイプハンガーと違って、しっかりした棚付きの作り付けウォークインクローゼットになって収納力はさらにアップ。
部屋数は一つ減りましたが、とても満足しています!
今まで畳んで収納していたものをすべて吊るし収納にできた
洗濯ものをたたむのが大嫌いな私。子供も成長してきて、毎日の洗濯物の量も増えていくのに、「このTシャツちょっとたたみじわがひどくない?」なんて神経質な夫にうんざりしていました。
家を建てることになって、ハウスメーカーのコーディネーターさんが「嫌いな家事ってありますか?」って聞いてくれたんです。ここぞとばかりに洗濯物を畳むのがどれだけ嫌かお話したら、「じゃ、たたまなくてもいいようにしましょう」と。
収納は引き出し式のものは全部なくして、ハンガーにかけて干すものはすべてハンガーのまま収納。靴下や下着は家族一人一人に籠を用意して、そのなかにぽいぽい放り込んでおいて、自分で取り出してもらう。
タオルだけはたたみますけど、今までの苦労に比べたらタオルを数枚畳むなんて何の問題もありません!
2階のベランダから直接入れるウォークインクローゼットにしたから、取り込みもらくちんです。この件だけでも、このハウスメーカーさんにきめてよかった!! って真剣に思います。
それでは「イマイチだった」派の感想も聞いておきましょう!
締め切りにしていたらカバンにカビがはえて全滅……。
収納力抜群のウォークインクローゼット。お雛様飾りに、使わない引き出物、年に1、2回行くゴルフバッグにクリスマスツリー、今ははかないハイヒールシューズに、仕事をしていた時にコレクションしていたブランドバッグ……。
日常使いのもの、というよりは、だんだん「あまり使わないもの置き場」になりがちでした。
ウォークインクローゼットには窓はありませんが、小さい換気口がついていたので、油断していたんです。見事にカビをはやしてしまいました。
全滅だったのが、棚の上のほうに置いていた皮のバッグたち。夜寝ている間ずっとつけていた加湿器の湿度が、ぜんぶウォークインクローゼットに流れていたみたいです。ウィークインクローゼットは、ちゃんと「ウォークイン」しないとダメなんですね。
子ども部屋に作ったら、年ごろの子どもが嫌がるように。
子どもは女の子二人。きっと年頃になったら、たくさん洋服を買うだろうと思って、子ども部屋にもウォークインクローゼットを作ってもらいました。
小さい頃は秘密基地を作ったり、かくれんぼをしたり。正直そこまで入れるものもなかったので、季節の品とか捨てられないものを子ども部屋のウォークインクローゼットに収納していました。
上の子が中学に入ったあたりから、「どうしてスキーウエアは私の部屋にあるの?」とか、「勉強しているときに後ろでごそごそしないでくれる?」とか口うるさくなりました。
部屋にあると、家族の共有スペースって感覚ではないですもんね。個室じゃなくて、廊下からアクセスできるようにしたらよかったかしら、とちょっとだけ後悔しています。
家の設備で入れて良かったもの・イマイチだったもの~後悔シリーズ番外編<ウォークインクローゼット>~をお送りしました。
ご自身の憧れや理想にまかせて作ってしまうことも多い、ウォークインクローゼット。実際に作ってみたものの、「納戸との違いが分からない」ということもあるよう……。
奥行きやラックの選び方・置き方によっても、収納の方法は変化します。家族に必要なものの量を見極めて、ぴったりの収納を追求しましょう!