建売住宅の断熱性能は低い!?断熱性が高い家を探す際のポイントも解説
注文住宅と建売住宅を比較した結果、予算を考慮して建売住宅を検討する人も多いでしょう。しかし、末永く住もうと思って住宅を選ぶ際には、断熱性能を無視して選ぶべきではありません。
東京都健康長寿医療センター研究所の調べによると、2011年の1年間で約17,000人がヒートショックに関連して急死したとも推計されており、新しい家で家族が安心して暮らしていくためには、断熱性能が重要です。
この記事では、断熱性能に不安を感じる建売住宅の特徴と、断熱性が高い家を探す際のポイントについて解説します。
建売住宅の特徴
建売住宅とは、土地と建物がセットで販売されている住宅のことをいいます。建物は、購入者が決まる前の段階から設計・建築されます。
購入者は、その建築の様子を見て、実際に購入するかどうかを決めることになります。購入者側の希望を取り入れる方法もありますが、基本的に、購入者は住宅の購入段階において希望を反映させることができません。
そのような事情から、購入時の費用は注文住宅等に比べて安くなる傾向にあります。一からデザイン等について検討する必要がないので、購入者側の負担も少なくなります。
また、実際に現物を確認できるのも、建売住宅を購入するメリットの一つです。イメージとしては、建売住宅を「分譲マンションの一軒家版」と捉えると分かりやすいかもしれません。
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建売住宅の断熱性能はどうなのか
建売住宅の断熱性能は、注文住宅と比較して良くないといわれることがあります。具体的な理由としては、主に以下のようなものがあげられます。
断熱材の性能が低い
住宅の断熱性能には、その住宅で使われている断熱材の性能が大きく関係しています。断熱材は、その密度や厚み次第で断熱性にも違いが生じるため、コストを抑えて建設された建売住宅の場合、十分な断熱性能を備えていない場合があります。
断熱材の性能があまり良くない住宅には、残念ながら「冬温かく夏涼しい」暮らしを期待することは難しいでしょう。家の中の寒暖差が激しくなると、ヒートショックに見舞われるリスクも高くなりますから、家を選ぶ際は十分に注意すべきポイントです。
窓の断熱性が不足している
住宅の断熱性能を高めるには、現在用いられている断熱材の質だけでなく、窓の断熱について考えなければなりません。窓というのは、住宅の熱がよく出入りする部分ですから、窓の断熱性が低いと家の中の熱は外に逃げてしまいます。
建売住宅の窓によく使われている窓サッシには、アルミサッシがよく使われます。耐久性や価格を理由に採用されますが、アルミサッシは金属でできているので冷えやすく、大量の結露が発生する主な原因となります。
住宅における窓の断熱性についてこだわるのなら、窓ガラスやサッシの質にも気を配りたいところです。しかし、日本の建売住宅においては、断熱性能に優れたガラス・サッシが採用される例はそれほど多くありません。
施工技術に問題がある
断熱材のランクそのものには問題がないものの、施工業者の技術に問題があって、寒い家ができあがってしまうケースもあります。
実は、建売住宅の断熱において、家を建てている側が断熱上の問題に気付いていないことも考えられます。断熱材の施工は、基本的に隙間を作らないように施工する必要があります。しかし、施工の雑さによって、空気の抜け・入り込みにつながるスペースができると、その家が持つべき本来の断熱性能が失われてしまうのです。
アイダ設計の建売住宅は「技術×素材」で高断熱を実現
アイダ設計の建売住宅「いろどりアイタウン」では、地震や風圧などの水平力から建物の変形を防ぐ「筋交い工法」と、耐久性・経済性・安全性を確保した「グラスウール」をかけあわせて、安定性と断熱性能を両立させています。
筋交い(すじかい)とは、柱と柱の間に斜めに入れて建築物の構造を補強する部材のことで、耐震性・耐風性を強める効果が期待できます。また、柱や梁は専用の接合金物を用いて固定しており、付け根が外れないよう細心の注意を払い施工されています。
いろどりアイタウンで使用している断熱材「グラスウール」は、外気をしっかりシャットアウトし、室内を一年中快適に保ちます。高温に強くて燃えにくく、吸音性能にも優れているため、周辺環境に配慮しつつ快適に暮らすことができます。
さらに、断熱性能を大きく左右する窓ガラス・窓サッシには「Low-E複層ガラス」と「アルミと樹脂の複合構造のサッシ」を採用しており、高い断熱性能を発揮します。断熱材・窓・施工技術すべてのバランスが揃っているのが、いろどりアイタウンの特徴です。
⇒いろどりアイタウンの性能・設備についてはこちら
建売住宅の断熱性能を知るためには、その家を建てた業者の技術と、断熱材の素材に注目することが重要です。しかし、個人で断熱材の質やサッシ・施工状況を確認するのは、決して簡単なことではありません。
すでにできあがっている住宅を内覧する際、営業担当者に直接確認を取ったり、購入前に第三者の一級建築士による住宅診断(ホームインスペクション)を行ったりして、断熱性能を確かめる方法もあります。
あるいは、断熱材を後で入れるという選択肢も考えられますが、いずれも購入者にとっては少なからず負担が発生する方法ですから、家選びの段階で断熱性能に優れた住宅を選ぶのがベストです。
注文住宅という選択肢もある
2世帯住宅など、断熱の有無が家族の健康にとって重要なケースでは、建売住宅ではなく注文住宅を選ぶ方法もあります。
断熱性・耐震性・快適性を得る上で有利なだけでなく、太陽光発電などエネルギー利用も考慮した住宅を建てられるのがメリットです。
こだわる部分にメリハリをつけることができ、予算に応じて重視するポイントを絞った住宅建築が可能です。
アイダ設計の注文住宅「断熱と耐震の家 BRAVO」も、選択肢の一つとしてご検討ください。
⇒「断熱と耐震の家 BRAVO」の詳細はこちら
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まとめ
建売住宅は、コストカットなどを理由に断熱性能を最小限に抑えているケースが多く見られます。
断熱性能に優れた建売住宅を探すためには、断熱材の質・サッシの種類・施工技術などに注目して内覧する必要があるものの、一般人がすべてを見極めるのは困難です。
断熱性能の高い家を探す際のポイントは、建設に用いられている「技術」と「素材」に注目することです。予算に余裕があり、より断熱性能にこだわりたいなら、注文住宅を選ぶのもおすすめです。