断熱材とは? 家の快適性能を左右する「断熱」の基礎知識
室温に関しては、あまり快適とはいえない……。部屋ごとの温度差が激しいし、家の中にいるのに夏の暑さや冬の寒さを感じてしまう……。
新しいお家を建てるなら、家族みんながどの部屋にいても快適に過ごせる場所にしたいですよね。
そんな夢のような快適な家をつくるためには「断熱」が重要! と最近よく聞くけれど、そもそも断熱って何……?
そんな“断熱”は気になっているけれど詳しくは分からないという方に向けて、断熱に関する基本的な情報をご紹介します。
断熱とは?
断熱とは、文字通り熱を断つということ。住宅では、外気温や日射の影響を受けにくくし、家中の温度を一定に保つよう断熱性能に優れた建材や断熱材を用います。
住宅の断熱性能を高めるためには、躯体全体を断熱するほか、窓などの開口部の断熱、日射遮蔽などもポイントとなります。
本記事では、一般的な木造住宅の躯体全体を断熱する方法について、みていきます。
断熱材とは?
断熱材とは、熱が伝わるのを絶つ材料のこと。冬の冷気や、夏の熱気や日射による熱を遮ってくれる役割を果たします。
しっかりと断熱された家では、冷暖房効果が高まり、エアコンなどの冷暖房設備の電気代節約にもつながります。
断熱材の施工方法
木造住宅における断熱材の施工方法は、大きく分けて3つあります。
外張り断熱
柱の外側や外壁、屋根などに断熱材を貼り付ける工法です。柱などの家の構造ごと覆うため、高い断熱性が期待できますが、断熱材が地震などで垂れ下がってしまうといった課題も指摘されます。
充填断熱
断熱材を外壁や内壁、天井や床などに施工する工法です。断熱材で、柱と柱の間や梁の間を埋めていきます。隙間ができたり、断熱材が垂れさがってしまわないようしっかりとした施工が求められます。
付加断熱
付加断熱とは、充填断熱と外張り断熱、双方を施工する方法です。
断熱材の種類
断熱材の種類にもさまざまなものがありますが、代表的なものをご紹介します。
グラスウール
ガラスを溶かして細かい繊維にした断熱材です。フェルトのようなマット状のタイプや綿のような形状のものなどがあります。
セルロースファイバー
新聞の古紙などを粉砕して綿状にした天然素材の断熱材です。綿状にしたファイバーを吹き込んだり、吹き付けたりして施工します。天然素材の断熱材としてはこのほかに、炭化コルクやウールブレス(羊毛)などもあります。
ウレタンフォーム
ポリウレタン樹脂に発泡剤を加えた石油系の断熱材です。ボード状や、建築現場でスプレーなどで発砲させ吹き付ける方法があります。
ポリエステル
主にペットボトルを再生した繊維の断熱材。ジャケットや布団の中綿などでも使われている馴染のある素材です。
ここで紹介しただけでも断熱材にはさまざまな種類があり、その特徴やコストもさまざまで一長一短。家づくりの予算やプランに応じてベストな選択をしたいところです。
共通しているのは、どんなに高価な断熱材を使ったとしても、施工不良があったのではせっかくの性能も発揮されないということ。
お家の断熱性は、断熱材の施工が命。家づくりは、信頼できる業者に依頼しましょう。