住宅購入で後悔するポイントと対策~マイホームで失敗しない方法とは~
住宅購入は人生のもっとも大きな買い物のひとつです。しかし「もっとこうしたら良かった」「ここは失敗した」と、購入後に悔しい思いをするケースが後を絶ちません。
理想的なマイホームを手に入れるために、家を購入した人の後悔したポイントや失敗の原因を学んでおきましょう。
この記事では、住宅購入で後悔するポイントと良かったこと、失敗を回避するための対策を詳しくご紹介します。住宅購入を検討している方は、ぜひ参考にしてくださいね。
1.住宅購入で後悔するポイント5選
住宅を購入後に後悔するポイントは家に加えて、立地やお金、近所付き合いなど住んで初めてわかることも多いようです。マイホーム生活を送っている方が後悔する代表的な5つをご紹介します。
間取りや設備が使いにくい
住宅購入では間取りや設備の使いにくさに後悔する人が少なくありません。リビングが狭すぎて家族でくつろげなかったり、収納スペースを減らしすぎて片付かなかったりすると、どんなにおしゃれな家でも住みづらいでしょう。
また、空調の効きづらさやコンセントの使いにくさもよく聞かれます。断熱性が悪くて光熱費がかかる、コンセントの数が足りない・位置が使いにくいなど設備の不便さは毎日のストレスになります。
暮らしにくい立地だった
「いざ住んでみたら立地が良くなかった」と感じた人も多いようです。「見に行った時は問題なかったが、他の季節や時間では日当たりが悪かった。」「安いから駅からの距離を気にしなかったが、バスもなくてとても不便だった。」など日当たりやインフラに対する後悔の他、思わぬ音や景色への問題もみられます。
近くの線路や幹線道路があり夜中の騒音に悩まされる、リビングの窓の目の前に鉄塔や電信柱があって眺望が悪い、前の道の人通りが多すぎて落ち着かないなど、立地に関する後悔は枚挙に暇がありません。
お金に無理があった
理想を追い求めすぎた結果、ギリギリの予算設計になって後から苦しくなるケースは珍しくありません。
住宅は購入費用の他に税金や住宅ローンの保証料、不動産仲介手数料などの諸費用がかかるだけではなく、新居への引っ越し費用、新たな家具や家電の費用の他、固定資産税や修繕費などの維持費がかかります。先々まで考えたトータルで、余裕をみておかなければなりません。
近所付き合いやゴミ出しが大変
マンションなどの賃貸から持ち家になると、予想していなかった生活の変化に戸惑うこともあります。町内会やご近所との付き合いの濃密さや、ゴミ出しの細かさやタイミングが肌に合わない場合もあるでしょう。
地域性や近隣住民の年齢層などによって距離感やルールは異なります。トラブル回避のためにも事前にしっかりリサーチしましょう。
将来の暮らし方を考えてなかった
住宅の購入は将来の変化に対応しにくくなるリスクも抱えています。転勤がある仕事に転職予定なのに買ってしまった、子供が増えたら部屋が足りなくなった、進学先や習い事があまり選べない場所だった、歳を取ったら買い物や外出が不便な場所だったなど、数年後や10年以上経ってから感じる後悔もあります。
長く暮らすつもりなら交通アクセスが良い、間取りの変更ができるなど変化に対応しやすい住まいを購入しましょう。
2.後悔ばかりじゃない!マイホームを持つメリット
もちろんマイホームにはメリットも数多くあります。家を買ってよかったと思えるポイントも押さえておきましょう。
【賃貸と持ち家を比較】メリット・デメリットや向いている人の特徴を紹介!
マイホームが資産になる
賃貸住宅の場合は家賃を払い続けても自分の資産にはなりませんが、マイホームはローン完済後にあなたの資産となります。老後に年金生活になっても住む場所が確保でき、いざとなったら売却して資金を得られるのは大きなメリットです。
一戸建ての場合は建物の価値がほとんどなくても、土地の不動産価値が残ります。人気エリアや再開発予定地に土地を持っていれば大きな保険になるでしょう。
住宅ローン控除を受けられる
住宅ローンを利用して家を購入すると、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)という減税措置を利用できます。
住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用してマイホームを購入またはリフォームした際に、一定の要件を満たせば所得税が減税される制度です。所得税から控除しきれない場合は、翌年度の住民税からも税金が控除されます。
2022年12月時点の住宅ローン控除の控除額と控除期間は、控除率0.7%、控除期間13年間(既存住宅と増改築は10年間)です。住宅購入の支払総額を大幅に抑えられるため、利用できる制度は積極的に利用しましょう。税制は改正が多いので常に最新情報を確認することも大切です。
社会的な信用が得られやすい
住宅の所有は社会的信用が得られやすくなるのもメリットです。購入の際に「継続的な返済ができる」と金融機関が認めた証明となるので、自宅を担保にした融資やクレジットカードの審査などに通りやすくなります。対人関係においても「安定した住居を持ったしっかりした人物だ」と信頼されやすくなるでしょう。
自分の好きなようにカスタマイズできる
マイホームなら、自分の好きなように住まいをカスタマイズできます。間取りや内装、設備などを自由に考えられるため理想の住まいを叶えられるでしょう。機能的なシステムキッチンを導入したり、広々としたリビングを作ったり、段差のないバリアフリー住宅にしたり、家族の暮らしにマッチした住まいを実現できます。
また、将来家族構成やライフスタイルが変化しても、ニーズに応じて家をリフォームできるのも持ち家ならではの魅力です。
3.住宅購入で後悔しないための対策!
住宅購入で後悔することのほとんどは事前に対策できるものです。ご紹介する5つの項目で備えておきましょう。
妥協できない条件と優先順位を決めておく
マイホームを購入する際は、まず予算・立地・間取りなど妥協できない条件をまとめておきましょう。移動の快適さを求めるなら駅から徒歩15分以内かつ職場から30分圏内、将来的に4人家族で暮らすから間取りは3LDK以上といったように、なるべく具体的に条件を決めます。
すべての条件を叶えられるとは限らないので、家族で条件のすり合わせを行って、優先順位を話し合うのも重要です。
モデルハウスの見学に行く
住宅は購入前に必ずモデルハウスや実物の見学にいきましょう。実際に見ることで意外と狭かった、思っていた色と違ったなど、図面だけではわからない部分まで理解できます。
モデルハウスでは断熱構造や耐震設備などメーカー担当者が丁寧に説明してくれるため、設備面での失敗も避けられるでしょう。分譲住宅であれば日当たりや間取り、コンセントの位置まで使い勝手を直接確認できるので特に安心です。
マイホーム購入後の生活をイメージする
住宅購入後も出産、進学や就職、老後など家族のライフステージは変化し続けます。それぞれのステージの中で、どのような生活を送りたいかを具体的にイメージすると理想の暮らしができる家を選択できます。
ここはいずれ2部屋に分けて子ども部屋にしよう、仕事を引退したら書斎がほしい、老後も暮らしやすいように水まわりは1階にしておこうなど、数年後、10年後、20年後の暮らし方を考えて家を建てましょう。
周辺の立地に関しても下見しておく
快適な暮らしは立地と周辺環境にも大きく左右されます。住宅の設計だけでなく、購入する土地には何回か足を運んで入念に下見しましょう。
最寄りのスーパーや駅までの距離、通勤・通学路の安全性の他、ゴミ出し場の管理状態や昼と夜の様子まで確認しておくとさらに安心です。コンビニやスーパーで治安や近隣住民の評判について聞いてみるのもいいでしょう。
余裕のある資金計画を立てる
住宅購入でもっとも多くの方が後悔していることは、住宅ローンです。背伸びし過ぎた住宅を購入すると、毎月の支払いに追われて暮らしを楽しめなくなります。
税金の支払いや災害などによる修繕費の発生、世帯主の病気やケガで収入が減ることもあります。余裕のある資金計画を立てることが大切です。住宅ローンによっても様々な返済プランがあるため、しっかりと比較して自分にあったものを選択しましょう。
4.まとめ
住宅購入で後悔するポイントは多岐にわたりますが、最も多いのは予算設計です。住宅は購入後にも税金や修繕費などがかかるので余裕を持った資金計画を立てることが大切です。
その他のマイホームへの後悔としては、間取りや設備が使いにくさや立地の不便さなどがあげられますが、その多くは事前にモデルハウスや現地に足を運び、しっかり確認することで対策できます。
また、長く暮らす住宅を購入するのであれば、将来の家族のライフスタイルの変化まで考慮して選ぶと後悔することはずいぶんと減るはずです。