光熱費を節約する方法を電気・ガス・水道別に紹介!世帯別の平均金額も!
昨今の水道光熱費が値上がりに頭を悩ませている方は多いのではないでしょうか。
これまであまり気にせず水道や電気、ガスを使っていた方は、少しの工夫で大幅に節約できる可能性があるので、ぜひ試してみましょう。
この記事では、水道光熱費の平均金額や電気・ガス・水道別の節約方法について解説します。
今の自分の水道光熱費の多さや節約方法を知れば、生活費の捻出に役立つはずです。できることがないか確認してみましょう。
1.それぞれの世帯における水道光熱費の平均
まずは、自分が支払っている水道光熱費は平均値と比べてどのくらいなのかを把握することから始めましょう。
水道光熱費は生活している人数や住んでいる地域、その時の気候によっても変化するのであくまで目安ですが、総務省統計局の家計調査によると2021年の世帯人員別の水道光熱費の平均支出額は次の通りです。
・単身世帯:月額約11,383円
・2人暮らし世帯:月額約19,168円
・4人暮らし世帯:月額約23,477円
※参考:総務省統計局「家計調査(家計収支編)世帯人員・世帯主の年齢階級別」
水道光熱費でもっとも高い割合を占めるのは電気代で約48%、ガス代は約23%、水道代は約24%、その他が5%となっています。ガスや水道代は世帯の条件次第で順位が前後することがありますが、電気代はどの世帯でも5割近くを占めています。
水道光熱費を抑えるには、まずは電気代を節約してからガス代・水道代と節約の範囲を広げていくと効率的です。
2.水道光熱費を節約する方法【電気】
では、光熱費の半分を占める電気代の節約方法から解説していきます。節電方法には、使い方の見直し、家電の買い替え、自家発電や蓄電、オール電化住宅の4つがあります。
家電の使い方を見直す
家電の使い方を見直すだけで年間数万円分の節約効果があると言われています。電力の使用割合が高い家電から見直していきましょう。
エアコン
エアコンは設定温度を1℃変えると、電気代が約10%変動します。エアコンの設定温度は冷房28℃、暖房20℃を目安にしましょう。冷たい空気は下に、温かい空気は上に溜まりやすいので、サーキュレーターで空気を循環させると電気代を節約しつつ部屋の温度を均一にできます。
テレビ
テレビはつけっぱなしにせず、見ない時はこまめに消すようにします。画面の明るさも電力を消費するので暗めに設定、4K高画質を避けるのもポイントです。また、ホコリが付着して画面が暗くなると自動で明るく調整するテレビもあります。掃除でキレイな状態を保つことも大切です。
冷蔵庫
冷蔵庫は「夏は強」「春・秋は中」「冬は弱」と季節によって設定温度を変えると節電効果が高まります。また、食材を詰めすぎると冷蔵庫内の温度にムラができて余分な電力を消費します。入れるものは8割程度までをキープしましょう。
その他、扉を掛ける回数を減らす、熱い食べ物は冷めてから入れる、放熱しやすいように壁から5cm程度離すなども節電につながります。
照明
照明もこまめに切るように心がけましょう。リモコン消灯だと待機電力がかかるため主電源から切ります。消し忘れが多い場所は動きを感知して点灯・消灯する人感センサー付の照明が便利です。
省エネ家電に買い替える
家電の省エネ性能はこの10年で大きく伸びています。思い切って買い替えるのも節電になるでしょう。資源エネルギー庁の調査では、古い家電と最新の省エネ家電の消費電力の差は次の通りです。
・冷蔵庫:10年前の冷蔵庫と比べ約40~47%省エネ
・照明器具:電球型LEDランプは一般電球と比べ約86%の省エネ
・テレビ:9年前のテレビと比べ約42%の省エネ
・エアコン:10年前のエアコンと比べ約17%の省エネ
※参考:資源エネルギー庁「機器の買換で省エネ節約」
省エネ性能の高い製品には性能を示す「省エネルギーラベル」が表示されているので、購入の参考にしましょう。
太陽光発電や蓄電池の導入を検討する
初期投資は発生しますが、太陽光発電や蓄電池の導入もおすすめです。家庭で使用する電力を自宅に設置したソーラーパネルで作り出し蓄電池に蓄えます。余った電気は電力会社が買い取ってくれるので、長い間使用すれば設備代をペイできるかもしれません。
さらに、地震などで停電になっても蓄えた電気を使用できるので災害対策にもなります。
オール電化住宅に住む
引っ越しの予定があれば、オール電化住宅を選ぶのも手です。電気とガスにかかっていた基本使用料が電気に一本化できる上、電気料金が安い夜間に蓄えた熱を利用して昼間の暖房の電力を抑えるなど効率的に使えます。特に電気給湯器の節電能力は高く、ガス給湯器に比べて年間のランニングコストが70%以上も下がる※という調査結果もあります。
※参考:エコキュートとは?
※三菱電機エコキュートで1日の使用湯量460L(4人家族)を使用した場合
3.水道光熱費を節約する方法【ガス】
続いては、ガス代を節約する方法について解説していきます。
お風呂の入り方を見直す
お風呂は200Lのお湯を沸かすのに約70円、1分間のシャワーで約5円のガス代がかかるといわれています。追い炊きを避けるために入浴はできるだけ間隔を開けない、浴槽にフタをするなどの工夫をするといいでしょう。
シャワーは1分間短縮するだけで年間約2,070円の節約になります。身体を洗う際はまめに止めるようにしましょう。
※参考:資源エネルギー庁「無理のない省エネ節約」
料理の方法を見直す
料理はコンロに火をつける時間が長いほどガス代がかかります。野菜は電子レンジで熱を通しておく、電気ケトルでお湯を沸かすなど調理方法を工夫して節約しましょう。
また、ガスの無駄を減らすことも大切です。なべ底からはみ出ない火力にする、定期的にコンロの噴出口を掃除するようにしましょう。
都市ガスの物件に住む
ガスにはプロパンガスと都市ガスの2種類がありますが、運搬費がかからない分、都市ガスの方が安いのが一般的です。地域によってはプロパンガスしか対応していない場合もありますが、可能であれば都市ガスに切り替えるといいかもしれません。
4.水道光熱費を節約する方法【水道】
最後に、水道代を節約する方法について解説していきます。電気やガスと違って使用量がはっきり見えるので工夫しやすいでしょう。
洗い物で節水を意識する
水道を1分間流しっぱなしにすると約12リットルの水を使用します。洗い物はできるだけ水道を流さないように、洗い桶にためた水を使いながら洗うのが基本です。節水効果の高い食器洗浄機の導入も効果的です。
洗濯はお風呂の残り湯を利用する
洗濯にお風呂の残り湯を利用すると、2日に1回洗濯する場合ひと月あたり約750Lの節水効果があるとされています。残り湯の雑菌が気になる人は除菌効果が高い洗濯洗剤を使用しましょう。
その他、洗濯機の節水コースやお急ぎコースで、すすぎ回数を短縮するのも節水につながります。
トイレは大と小を使い分ける
トイレを流すときはレバーの「大」と「小」を使い分けましょう。適切に使い分ければトイレで使用する約2割の水を削減でき、4人家族であれば年間4,000リットルの節水となります。水の使用量が少なく設計された節水トイレなどもあるので、設備が古いのであれば買い替えもおすすめです。
水回りを節水タイプにする
最近は、高断熱浴槽や節水トイレなど水道光熱費を抑えられる製品が増えています。リフォームや家の購入を検討するのであれば、そういった製品を選んでいくと節約と快適な暮らしが両立できるでしょう。
5.まとめ
水道光熱費は電気・ガス・水道の3つのうち、電気代が約48%。光熱費を抑えるにはまず電気から節約すると効果的です。家電の使い方を見直し、省エネ性能の高い製品への買い替え、太陽光発電やオール電化への切替えもおすすめです。
ガス代はお風呂の追い炊きやコンロの使用時間を減らす、水道は食器のため洗いやお風呂の残り湯で洗濯するなど無駄を減らす工夫をしましょう。また、高断熱浴槽や節水トイレなど省エネルギーを意識した製品を選ぶのもおすすめです。