規格住宅とは?注文住宅・建売住宅との違いとメリット・デメリット
戸建て住宅を購入するときに、こだわって注文住宅を選択するか、短納期かつ低価格の建売住宅を選択するかで悩む方もいるでしょう。中には、注文住宅は自由度が高すぎて選びにくい、しかし建売住宅では自分のこだわりが実現しづらいと感じる方もいます。そういった方には、注文住宅と建売住宅の中間的なメリットがある「規格住宅」がおすすめです。
この記事では規格住宅と注文住宅・建売住宅の違いや、規格住宅のメリットとデメリット、規格住宅がおすすめの方について解説します。
目次
1.規格住宅とは?
規格住宅とは、ハウスメーカー・工務店などが用意した規格に従って建てる住宅商品のことです。
そもそも購入する住宅の種類には、大きく分けて「注文住宅」と「建売住宅」の2つがあります。注文住宅・建売住宅・規格住宅の特徴は下記の通りです。
注文住宅 |
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建売住宅 |
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規格住宅 |
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規格住宅の特徴は、建売住宅と注文住宅の中間に位置しているものの、両者とはいくつかの点で違いがあります。
1-1.注文住宅・建売住宅との違い
紹介した特徴以外にも、注文住宅と建売住宅には下記のような特徴があります。
注文住宅の特徴 | 【メリット】
【デメリット】
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建売住宅の特徴 | 【メリット】
【デメリット】
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注文住宅と建売住宅(分譲住宅)の違いは、下記のページで詳しく解説しております。
分譲住宅と注文住宅どっちがいいの!?メリット・デメリットを徹底比較!
●規格住宅と注文住宅の違い
規格住宅は注文住宅の一種として扱われているものの、注文住宅とは住宅の設計自由度に違いがあります。また、メーカーや工務店の規格に従う必要があり、間取りやデザインなどの選択肢は規格の範囲内に制限されています。
対して、注文住宅は家づくりの各所で購入者の要望を反映させられるため、こだわりのある家を建てることが可能です。
●規格住宅と建売住宅の違い
規格住宅は家づくりの自由度が注文住宅より低いものの、住宅メーカーや工務店が提示する範囲内で選べる自由度があります。
対して、建売住宅は住宅が建築された状態で販売されているため、家づくりの自由度はほとんどありません。相談すれば間取りやデザインに手を加えられるケースもあるものの、仕様変更ができる範囲は限定的となっています。
2.規格住宅のメリット・デメリット
規格住宅には家づくりの面でメリットとデメリットがあります。規格住宅の代表的なメリット・デメリットを、表形式で簡単に紹介します。
規格住宅のメリット |
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規格住宅のデメリット |
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新築住宅を規格住宅にするかどうか検討している方は、メリットとデメリットをよく比較することが大切です。家づくりで重視したいポイントと規格住宅のメリットが合っていて、デメリットが自分にとって気にならないかどうかを確認しましょう。
2-1.規格住宅のメリット
規格住宅には、建築する際に「コストを抑えられる」「工期を短縮できる」メリットがあります。「完成前後のイメージのギャップが少ない」は、引き渡し時に実感できるメリットです。
以下では規格住宅のメリット3つについて、それぞれにどのような魅力があるかを説明します。
2-1-1.コストを抑えられる
規格住宅を建てる際は、規格化によって大量生産されている資材を優先的に使用するため、コストを抑えられる点がメリットです。特殊な間取り採用による構造計算の発生や、特別な建材の取り寄せが必要なくなり、追加費用の発生も抑えられます。
また、規格住宅はプランによって価格がある程度決まっていて、見積りで正確性の高い総額費用を算出可能です。総額費用を考えた建築計画により、予算内に収まる住宅施工がしやすくなります。
2-1-2.工期を短縮できる
規格住宅は用意された規格から間取りやデザインなどを選ぶ仕組みであり、担当者との打ち合わせ時間が多くかかりません。建築時の工程もマニュアル化されていて、効率よく建築を進められるため工期を短縮できます。
注文住宅でフルオーダー住宅を建てる場合、設計段階でさまざまなこだわりを詰め込むと工期が1年近くかかるケースもあります。建築中はアパート・マンションなどを仮住まいにする必要があり、工期が長くなると仮住まいにかかる費用も多くなるでしょう。
工期を短縮できれば仮住まい中の家賃を少なく抑えられ、新居での生活により早く移れます。
2-1-3.完成前後のイメージのギャップが少ない
規格住宅は間取りやデザインなどがある程度決まっていて、打ち合わせの段階で住宅完成時のイメージを正確に把握可能です。マニュアル化された建築工事はスムーズに進み、入居したときにイメージのギャップが少なくなります。
注文住宅の場合は、打ち合わせの段階での住宅のイメージと、引き渡し時の住宅のイメージにギャップがあるケースが少なくありません。
規格住宅は完成イメージ通りの住宅を建てられるため、満足度の高い住宅を購入できます。
2-2.規格住宅のデメリット
規格住宅のデメリットである「仕様・デザイン面での自由度が低い」「特殊条件の土地では対応が難しい」は、いずれも建築計画時に問題となるデメリットです。
以下では、2つのデメリットによる家づくりへの影響と対策方法を解説します。
2-2-1.仕様・デザイン面での自由度が低い
規格住宅はメーカー・工務店があらかじめ用意した間取りやデザインから選ばなければならず、仕様・デザイン面での自由度が低い点がデメリットです。住宅のこだわりポイントや希望条件があっても、規格住宅で建てる場合は叶えられない可能性があるでしょう。
ただし、メーカー・工務店の中には規格住宅向けに豊富なプランを用意しているケースもあります。コストや工期を抑えながら、仕様・デザイン面でもある程度の自由度が欲しい方は、豊富なプランを用意しているメーカー・工務店に相談しましょう。
2-2-2.特殊条件の土地では対応が難しい
規格住宅は使用する建築資材や建てられる間取りが決まっているため、特殊条件の土地では対応が難しいケースがあります。
特殊条件の土地とは、一般的な間取り・形状での住宅建築が難しい変形地のことです。土地面積が極端に狭い「狭小地」や、土地が三角形をしている「三角地」などが例として挙げられます。
規格住宅を建てる場合は、土地の購入前にメーカー・工務店に相談することが大切です。メーカー・工務店の担当者は土地の条件を熟知していて、規格住宅に向いた土地選びの方法を教えてくれます。
3.規格住宅はどのような人におすすめ?
規格住宅は、家づくりで下記のポイントを重視したい人におすすめです。
●間取りやデザインを選びたいものの、住宅購入にかかる費用は抑えたい
規格住宅は、注文住宅よりも建築費用が安く、建売住宅よりも間取りやデザインの自由度が高くなっています。住宅購入にかかる費用を抑えつつ、なるべく理想に近い住宅を建てたい方におすすめです。
●打ち合わせの回数は少なくしたい
規格住宅は間取りやデザインなどのパターンが決まっていて、詳細なポイントを打ち合わせで詰める必要がありません。打ち合わせの時間があまり取れない、打ち合わせの回数を少なくしたい方に向いています。
●住宅に求めるこだわりの条件が少ない
規格住宅はさまざまなメーカー・工務店が提供していて、プランの範囲でこだわりのある住宅を提供できるケースもあります。自分好みの条件が規格住宅で実現できれば、注文住宅で建てる場合よりもコストを抑えられます。
まとめ
規格住宅は注文住宅と建売住宅の中間に位置している住宅で、ハウスメーカー・工務店などが用意した規格の中から間取りなどを選択できるのが特徴です。注文住宅と比べて自由度は落ちるものの工期や価格面で優位であり、建売住宅と比べて住む土地を自由に選べ、購入者の要望をある程度反映できる面で優れます。
アイダ設計では、注文住宅と建売住宅(分譲住宅)の双方を取り扱っています。建売住宅の場合でも、豪雪地帯では大きな雪止めを、沖縄ではシロアリ対策にコンクリートの犬走りを設置するなど、地域ごとの特徴に合った住宅を提供可能です。さらに最長35年保障のアフターフォローも提供しており、リフォームにも対応した長く住み続けられる住宅です。
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