住宅の外壁で人気の色や素材について|選ぶ際のポイントも解説
初めて注文住宅・リフォームを依頼した方の中には、外壁はどんな色が人気なのか、どんな素材を選んだらよいのか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。特に、素材に関しては一言で説明できないほど様々な種類があり、耐用年数や断熱性など特徴も異なります。
色についても、周囲の景観や家族の好みを踏まえて選ぶ必要があり、実際に塗装した際の質感も大切です。
この記事では、注文住宅の建設やリフォーム時に知っておきたい、外壁に関する人気の色・素材について解説します。
1.外壁の色は「無難で景観に馴染みやすい色」が人気
外壁塗装業界の健全化をテーマに情報を発信しているポータルサイト「はじめての外壁塗装」が行った、外壁と屋根塗装の人気色アンケートによると、人気の上位3色は以下の通りとなっています。
・ベージュ:33.59%
・ホワイト:31.51%
・グレー:27.6%
総じて無難で景観に馴染みやすい色が選ばれており、4位・5位にはそれぞれブラック・ブラウンが続いています。また、ブルー・ピンク・オレンジ・レッドなど、個性が強く感じられる色を選んだ人は少数派となっています。
今回は、上記結果を踏まえつつ、外壁の色選びのポイントをご紹介します。
ベージュの種類は多様
一口にベージュといっても、色の種類が微妙に異なり、チャコールなど黒に近い色も見られます。塗装した後で失敗に気付かないためにも、塗装を依頼する業者に確認して、色のイメージを把握しておいた方が安心です。
メリットが大きいのはグレー
外壁に使われる色の中で、仕上がりイメージに違和感が少ない色としては、グレーがあげられます。外壁は、自動車などと違って頻繁に掃除するのが難しいため、汚れが目立ちにくい色としても重宝するでしょう。
原色を選ぶ場合は周囲の景観に注意
ブルー・レッド・グリーンといった色を選ぶと、隣近所の家と比較した際、景観を損なう場合があります。資産価値にも悪影響を及ぼすことが想定されるため、法的に規制がないとしても、原色を選ぶ場合は周囲の悪評を買わないよう注意しましょう。
2.外壁に使われる素材の種類
マイホームの建築・リフォーム時において、外壁の色を気にする人はいても、素材にまで気が回る人は少ないかもしれません。最終的には予算次第となりますが、どんな素材を選ぶのかによって、得られるメリットも変わってくるでしょう。
サイディング
サイディングとは、建物の外壁に使用する外壁材のことをいいます。建物の外壁に貼る「仕上げ用の板材」とイメージすると分かりやすいかもしれません。 工事費用が安く済むメリットがあり、種類・デザインが豊富なことも人気の理由です。具体的な種類としては、以下にご紹介する4種類があげられます。
1.窒業系サイディング
窒業系サイディングは、セメント・繊維を混ぜ合わせて作られています。外壁材として人気が高いものの一つであり、コスト・機能性などのバランスが良く、施工も比較的短く済むというのが特徴です。
初期費用を抑えることができるのもメリットで、デザインのバリエーションも比較的豊富な部類に入ります。コストを重視しつつ、総合力の高い外壁材が欲しい人におすすめです。
2.金属系サイディング
金属系サイディングは、金属板を成形後に加工し、断熱材を組み合わせたものです。他の外壁材と比べて軽量であり、耐震性や断熱性に優れた性質を持っています。
楽器を演奏する家族がいる場合は、防音性に優れた断熱材一体型の金属系サイディングを選ぶのもよいでしょう。ただし、施工可能な業者がそれほど多くなく、費用も高額になる点には注意が必要です。
3.樹脂系サイディング
樹脂系サイディングの主な原料は塩化ビニル樹脂で、凍害・塩害に強く、サビ・腐食リスクが低い外壁材です。例えば、海岸沿いの地域に家を建てたい場合に役立ちます。
他の種類のサイディングと比較して、断熱性がやや低めではありますが、メンテナンス・再塗装の必要がないのは大きなメリットです。自然環境が厳しい地域に家を建てる人、極力外壁のメンテナンスを減らしたい人におすすめです。
4.木質系サイディング
木質系サイディングは、無垢の木材を使用しています。木質系サイディングを使えば、木材を一から組み立てることなく、木材独特の温かみ・風合いを自宅のデザインに取り入れることができます。
ただし、あくまでも素材は木材のため、水に弱くカビが発生しやすい点に注意しましょう。木質系サイディングを採用する場合、水分を吸収しやすい点を念頭に置いて、定期的なメンテナンスが必要です。
モルタル
モルタルとは、セメント・砂・水を混ぜ合わせて作る外壁材のことです。職人の技術によってつなぎ目なく仕上げられることから、気品のある美しい外壁となります。
防火性にも優れており、仕上げ方も様々であることから、その味わい深さに魅力を感じる人も少なくありません。注意点としては、汚れやひび割れのリスクがあり、定期的なメンテナンスが必要です。
タイル
タイルとは、粘土などを原料として、高温で焼き固めた板状の建材のことです。タイルを使用すると、重厚感・立体感のある外壁が仕上がり、見る人に高級感を感じさせます。
機能面では、断熱性に優れ、耐震性・防水性・防火性などもバランスよく備えています。また、劣化・変質が起こりにくく、長持ちする素材です。
しかし、サイディングと比較して高価なため、十分な初期費用を準備できることがタイルを選ぶ条件となります。
3.外壁の色・素材選びで注意すべきポイント
外壁の色や素材を選ぶ際は、単純に人気だけで選ぶのではなく、自分が「なぜその色・素材を選ぶのか」を明確にすることが大切です。以下、外壁の色・素材選びで注意したいポイントをご紹介します。
色の好みをそのまま反映させない
自分や家族の色の好みだけを考えて、外壁の色に反映させてしまうと、その後十数年にわたり後悔するかもしれません。ピンク・レッド・ブルー・イエローなど、近所の人や通行者の目を引きやすい色を選ぶ際は、色合いを少しぼんやりさせるなどの配慮が必要です。
素材の価格は高すぎても安すぎてもいけない
家を建てる・リフォームする際は、費用対効果を考えた上で素材を選びましょう。例えば、トタン外壁は比較的安価ではあるものの、防火性能の欠如・施工の手抜きなどがリスクとして生じるため、アフターケアも含め安心できる素材を探した方が安心です。
保証内容を確認
外壁の施工にあたり保証がある場合は、初期不良・耐用年数より前の劣化につき、保証期間と保障内容を確認しておきましょう。地域によって、日当たりや気候の影響度は異なることから、近所の人にもヒアリングしながら素材を選びたいところです。
4.アイダ設計の「美しい外観がいつまでも続く外壁材」
アイダ設計では、長年にわたり分譲住宅・注文住宅づくりに携わった実績を活かし、耐久性と美観を兼ね備えたサイディングを採用しています。雨で汚れを浮かして洗い流す親水性の外壁材のため、美しい外観がいつまでも持続します。
また、セミオーダー住宅では、基本仕様の中から好きな外壁のデザインを選べます。推奨されているカラー以外も選択可能なため、自由度の高い家づくりを実現できます。
5.まとめ
住宅の外壁には、総じて景観に馴染みやすいオーソドックスな色が好まれる傾向にあり、原色を選ぶ場合は周囲の景観にも配慮する必要があります。素材の種類としては、総合力に優れたサイディングが好まれていますが、味わい深いモルタルや長持ちするタイルなども魅力的です。
マイホームを建てるにあたり、外壁の色や素材を選ぶ際は、自分がその色・素材を選ぶ理由を明確にしておくと、後悔のない仕上がりになるでしょう。より自由に外壁のデザインを選びたい方は、アイダ設計の「セミオーダー住宅」もご検討ください。