注文住宅の完成までのスケジュールは?全体の流れと期間の目安を解説
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注文住宅の完成までのスケジュールは、初めて家を建てる方にとって重要なポイントです。スケジュールを把握することで、予算オーバーや工期の遅れを防ぎ、安心して家づくりを進められます。
当記事では、注文住宅の基本的な流れと各段階にかかる期間、スケジュールを立てる際のポイントを詳しく解説します。また、スケジュールを短縮するための工夫や注意点についても紹介するので、ぜひ参考にして理想のマイホームの計画をスムーズに進めましょう。
目次
1. 注文住宅のスケジュールとは?
初めて注文住宅を建てる場合、取り引きや工事がどのような流れで進むのか、何にどのくらいの期間がかかるのかが分からない方も少なくありません。特に「子供が小学校に入学する4月までに」など、引越しを希望する時期がはっきり決まっている場合は具体的なスケジュールが気になるところです。
まずは、注文住宅の基本的な流れやスケジュールの重要性、スケジュールを立てる際のポイントについて解説するので、参考にしてください。
1-1. 注文住宅の基本的な流れ
注文住宅を建てる際の基本的な流れは、「企画・設計段階」「建築工事段階」「引き渡し段階」の3つの段階に分かれます。
企画・設計段階は、施主が自分たちの希望やライフスタイルに合ったプランを考え、設計士や建築業者と相談しながら設計を進める段階です。設計が決まったら着工となり、住宅が完成した後、問題がなければ工事代金の支払いと住宅の引き渡しが行われます。
以上の流れをスムーズに進めるためには、各段階でスケジュール管理をしっかりと行うことが非常に大切です。
1-2. スケジュールの重要性
注文住宅のスケジュール管理は、予算オーバーや工期の遅れを防止するために不可欠となります。スケジュールがしっかり管理されていないと、計画がずれ込んで追加コストが発生する場合があるため注意が必要です。
注文住宅においては、施主が直接やり取りをする施工会社や設計士だけではなく、複数の業者や職人がかかわります。そのため、スケジュールをきちんと立て、各段階が順調に進むよう調整することが重要です。スケジュールを明確にしておけば、施主自身もどの段階で何をすればよいかが把握しやすくなるというメリットもあります。
また、万が一スケジュールよりも工事が遅れた際には、どういった対応が必要になるのかという点もあらかじめ確認しておくとよいでしょう。
1-3. 注文住宅のスケジュールを立てる際のポイント
注文住宅のスケジュールを立てる際には、まず全体の工期を決めて、それを細分化していくことがポイントです。一般的に、家づくりを始めてから入居するまでの期間は約1年~1年半となっており、スケジュールは入居希望日から逆算して考えることになります。
ただし、天候や予期せぬトラブルなどで家づくりが計画通りに進まないことも少なくないため、ある程度の余裕を持ったスケジュール設定が必要です。ギリギリのスケジュールで家づくりを進めると、小さなトラブルが大きな遅延につながり、入居希望日までに家が完成しない可能性も出てきます。
また、定期的なミーティングを設定し、進捗を確認しながら柔軟に対応・調整することも大切です。
2. 注文住宅の具体的なスケジュール
注文住宅のスケジュールは、施工会社や依頼内容によって異なるほか、事前に決めたスケジュールが悪天候などによって先送りになることも少なくありません。しかし、一般的なスケジュールの内容や必要となる期間の目安をあらかじめ知っておけば、万が一トラブルが発生した場合にも対処しやすくなります。
今回は、家づくりの段階ごとに具体的なスケジュールの例を紹介します。
2-1. イメージ構想・予算決定段階のスケジュール
注文住宅を計画する際、最初のステップとなるのがイメージ構想と予算決定です。この段階では、家族のライフスタイルや希望する間取り、デザインを具体的にイメージし、それに基づいて全体の予算を決定します。イメージの構想は、家づくりのベースとなるため、しっかりと時間をかけて練り上げることが重要です。
この段階で行うべき主な作業は以下の通りです。
- 家族全員の希望をヒアリングし、具体的な要望をリストアップする
- 雑誌やインターネットを参考にしながら、理想の家のイメージを固める
- 住宅展示場やモデルハウスを見学し、実際の住まいのイメージを膨らませる
- 全体の予算を設定し、必要に応じて金融機関と相談する
期間としては、一般的に1~3か月程度かかることが多いですが、家族との話し合いや計画の具体性によって前後する場合があります。焦らずに、しっかりと時間をかけることが理想のマイホームを実現する鍵です。
2-2. 施工会社選び・土地探し段階のスケジュール
次に進むのが施工会社選びと土地探しの段階です。施工会社選びは、家づくりのパートナー選びと言える重要なステップと言えます。信頼できる施工会社を見つけるためには、複数の会社に相談し、それぞれの提案や実績を比較検討することが大切です。
また、土地探しは希望するエリアや条件に合った場所を見つけるために、多くの時間を要する場合があります。
この段階で行うべき主な作業は以下の通りです。
- 複数の施工会社に問い合わせ、初回相談、見積もり依頼を行う
- 施工会社の過去の実績や口コミをチェックし、信頼性を確認する
- 希望するエリアの土地情報を収集し、現地を見学する
- 土地の条件(価格、立地、環境など)を比較し、最適な土地を選定する
施工会社選びと土地探しの期間は、通常3~6か月程度が目安となります。ただし、土地探しにおいては理想の条件に合う場所を見つけるまで時間がかかる場合があるため、余裕を持ったスケジュールを組むことが望ましいです。
2-3. 企画・設計段階のスケジュール
企画・設計段階は、建築設計事務所といった業者とのヒアリングを通じて設計図を作成する期間です。依頼する業者によって企画から設計まで完結するパターンと、業者が別会社の設計事務所とやりとりをするパターンがあります。企画・設計段階は、自分たちの希望を反映したプランを練り上げる段階であり、施主にとっては家づくりの中でも特に重要な期間と言えます。
企画・設計段階で決めるのは、住宅の間取りや仕様、設置する設備などです。住宅全体のプランニングが完了したら建築請負契約を締結し、必要に応じて住宅ローンの申し込みなども行います。
企画・設計段階にかかる期間は、一般的には数週間から数か月程度です。具体的には、最初のヒアリングから設計図完成まで、およそ2~4か月程度が目安となります。設計図完成までの期間中は、施主と設計士・建築業者との打ち合わせが頻繁に開催されます。打ち合わせの回数は住宅の内容にもよりますが、一般的には3~6回程度必要です。
2-4. 建築工事段階のスケジュール
建築工事段階では、実際に住宅の基礎工事がスタートし、上棟・木工事・内装工事・設備工事と進んでいきます。上棟とは住宅の最上部で屋根を取り付ける工程のことで、無事に完成した際には「上棟式」というお祝いを行うケースもあるほど重要なポイントです。上棟を行う日は雨天で延期になりやすいほか、建築工事段階は全体を通して季節や天候の影響を受けやすいため、事前にスケジュールをしっかり立てておくことが重要です。
工事全体の期間は通常6か月前後ですが、実際の期間は住宅の規模や複雑さによって異なります。特に基礎工事や上棟後の構造工事は、進捗状況に応じて柔軟な対応が求められるポイントです。また、建築会社の混み具合によって建築期間が変動するケースもあるため、スケジュールは長めに見積もるとよいでしょう。
2-5. 引き渡しまでのスケジュール
建築工事の完了後は、住宅の最終チェックである「※施主検査」を行い、施工会社などから説明を受けた後、住宅の引き渡しが行われます。引き渡しの段階では細かな仕上げ作業や設備の確認も行われるため、スケジュールには数週間程度の余裕を持つことが理想です。
※施工検査・・・施主検査とは家の建築工事を依頼した「施主」が、施工会社である工務店やハウスメーカーと一緒に発注通りの住宅が作り上げられているかを確認・検査することです。
初めて注文住宅を依頼した方は、具体的にどのようなポイントをチェックすればいいのか迷う場合も少なくありません。そのため、施主自身が最終的に確認するべきポイントを事前にリストアップしてもらい、引き渡し前にすべての項目をチェックすることが大切になります。引き渡し後も5年間ごとに定期点検があるため、そのスケジュールも合わせて確認しておくとよいでしょう。
3. 注文住宅のスケジュールを短縮するための工夫
注文住宅は、計画を立ててから実際に住めるようになるまでさまざまな工程が必要になり、一般的に時間がかかるものです。しかし、以下の3点のような工夫をすることでスケジュールを短縮し、引き渡しまでの工程をスムーズに進められる可能性があります。
事前準備の徹底 |
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注文住宅の企画・設計段階をスムーズに進めるためには、事前準備を徹底することが重要です。企画・設計段階は、施主がどのような住宅を希望するかを施工会社に伝えるところから始まります。しかし、希望があいまいだとイメージのすり合わせがうまくいかず、要望と施工内容が異なるなどのトラブルが発生する可能性があるのが注意点です。展示場や住宅のパンフレットなどをチェックし、どのようなマイホームにしたいかという希望を可能な限り具体化して家族と共有しておきましょう。 |
施工業者とのコミュニケーション |
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注文住宅のスケジュールを短縮するためには、工事に関わる業者との円滑なコミュニケーションが欠かせません。些細なことでも相談できる協力体制ができていれば、完成後の住宅で後悔するリスクも減らせます。 |
スケジュール管理ツールの活用 |
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スケジュール管理ツールを活用し、施工会社などと情報を共有するのも手段の1つです。施主側からも工事の状況が確認できれば、計画通りの日程で引っ越しができるかといった先のことを把握しやすく、安心感があります。 |
注文住宅のスケジュールを短縮するためには、前提として信頼できる施工会社に依頼することが大切です。不信感を覚える業者と取り引きした場合、コミュニケーションにも支障が出てトラブルが生じやすくなるため、施工会社選びは慎重に行いましょう。
まとめ
注文住宅のスケジュールは、計画から引き渡しまでさまざまなステップを踏むため、しっかりとした管理が求められます。基本的な流れや各段階の期間を把握し、スケジュールを立てる際のポイントを押さえることで、予算や工期のトラブルを防ぎ、スムーズに家づくりを進められます。
さらに、事前準備や業者とのコミュニケーションを徹底し、スケジュール管理ツールを活用すれば、スケジュールを短縮することも可能です。信頼できる施工会社と協力して、理想のマイホームを実現しましょう。